初心者のリスクの取り方

不動産投資(賃貸業)を始めるサラリーマン大家さんが


知っておくべきリスクについて触れたいと思います。


周知の通り、今は史上空前の低金利です。


不動産投資と低金利はとても相性が良いのです。


それは、「イールドギャップ」によるインカムゲイン(賃料)


が、もっとも有利に働く(CFが最大化できる)からです。


だったら、不動産投資をするのは「今でしょ!?」と思うのも


無理もないかも知れません。


ただ、ここが素人考えの浅墓さが出る部分なのです。


また、この部分がプロが素人は嵌める(騙す)格好の材料


になる訳です。


低金利の時は、総じて収益不動産のキャップレートが下がり


ます。(=つまり、売値が高くなること)


これによって、今の低金利が続く保証があれば、その理屈は


成立します。(=不動産投資は今やるべきだと言う理屈。)


逆に金利が高騰したら、Wパンチを食らって、借入比率が高い


ほど、破綻リスクが増大します。


以下、Wパンチを説明します。


物件価格が下がることで、出口(売却)戦略が取れなくなります。


変動金利が上がれば、それに応じてイールドギャップが小さくなる


ので、当てにしていたCFが減ります。


資金も少なく、ハイレバレッジで投資している人は、これは非常


に危険な状態となり、CFが激減または逆ザヤになれば破綻は


まず免れなくなります。


さらに、賃料は不動産価格の下落に遅行して下落していきます。


また、安くなった土地が出ると新築で安い賃料の競争力のある


アパート・マンションが出現してさらに賃料下落や空室損に苦しむ


ことに相成るのです。


以上が、Wパンチの概要です。


低金利で有利だったことが、すべてが裏目に出るのです。


だから、低金利で不動産を買う場合のリスクヘッジは無謀な高買い


しないことと、潤沢な手持ち資金を常に維持していることが何よりも


大事なのです。


この理屈を背面から見ると、金利が高い時に買えば、それがすべて


逆になり、リスクは最小化されるのです。


金利の高騰で安くなった不動産をさらに安く買い叩き、金利が下がる


とCFも増えて出口(売却)戦略も売却益が出てより簡単になります。


Wパンチの逆で、Wボーナスとなって返ってきます。(笑)


金利が低い時に買っても良い人とは、こうしたリスクに対して耐性が


あるお金持ち限定で、しかも税金対策となり、売却損が出ても税金を


考慮してトータルで考えてもプラスになる場合だけです。


こうした資産家、お金持ちは値段が上がろうが下がろうが儲かるよう


になっているのです。(これが資本主義というものです。)


そうした常に勝てるステージにたどり着くまでは、ハリネズミ戦略で


リスクを極端に敬遠しながら、安い時、バーゲンセール限定で不動産


投資を始めるべきなのです。(融資を使う場合の話で、現金の時は


この限りではありません。)


不動産投資において、自分のステージに応じて、もっと戦略的にリスク


を取らないとダメです。(リスクレベルが、投資から投機に変化する。)


だから、融資が付く今の内に買え、だの低金利に内に買えだの、、、


自分の利益だけを考えるエセ不動産投資コンサルには辟易とします。


不動産投資のリスクは特に今のような物件の高い時期、金利の低い

時期には、一般庶民には特別な注意が必要なのです。


戦略を考える時、常に王手飛車を掛けて、常に負けないように


負ける確率が最小限になるように、しっかりと俯瞰した目を持って


計画を練って下さい。


ただ、慣れるまではこうした思考は少々難しいと思います。


だから、不動産投資コンサルタントの存在意義がある訳です。


医師や弁護士、税理士、弁理士などなど専門家がいるのは


そうした理由です。(=素人には大抵の場合、適切な対応は


不可能ということ。)


最初は、誰でも間違えるのです。


ただ、その間違いが笑って終わりなら良いのですが、致命的な失敗


だと事態はより深刻となり、最悪人生のリセットが必要になります。


投資を始める前に、自分には十分な知識・見識・技術があるのか?


無ければ、学ぶか、外部からアドバイザーを雇うなどで補填する


方法を先に考えてください。


失敗してからでは遅いので、再確認をお忘れなく!

 

TOPへ戻る

☆知識は力!☆価値ある自己投資=書籍☆

Copyright(C) 2013 不動産投資専門FPウェブサイト All Rights Reserved.